スタッフ全員で綴る連載コラム
Vol.98
2013年09月01日
あおぞらレディス&マタニティクリニックに入社後、今年、10年目を迎えることが出来ました。
入社時、小学生だった長男は今年19歳になり、保育園児だった次男は高校受験です。
時の経つのは本当に早いものだとつくづく感じます。
そんな我が家の、ここ10年間の大きな変化は、現在4歳と1歳のトイプードルが新たな家族の一員として仲間入りしたことです。
犬を飼おうと思ったきっかけは・・
思春期・反抗期を迎える息子達にとって、家庭に犬がいることで心が癒され、時には感情を素直にぶつけることが出来る・・また、家族の共通の話題が増えて楽しくなるなど・・数人の友人から強く勧められた事でした。
生後3カ月で家族の仲間入りをした1号犬はすぐに我が家のアイドルとなりました。
息子達のために・・と思い飼い始めたはずが、気付けば自分自身が癒され、
元気をもらっていました。
口には出しませんが主人を始め、息子達もきっと同じ気持ちでいると思います。
それから3年後、1号犬はめでたく父となり、娘である2号犬が我が家にやってきました。
更ににぎやかな我が家となりました。
犬を飼い始めた頃から犬に関する本をよく読むようになりました。
先日、動物看護師を目指している姪から読んでほしい本がある・・と1冊の本を手渡されました。
その本は動物収容施設で命を絶たれる犬猫について書かれた本でした。
内容を少しだけ紹介したいと思います。
動物収容施設で殺処分される犬猫は年間17万件余り(23年度)だそうです。
約10年前の40万件余りという数字と比較すると減少はしているものの決して少ないと言える数字ではありません。
放浪していて捕獲された犬は収容されて2日以内に飼い主が来なければ3日目に、飼い主に持ち込まれた犬はその日のうちに殺処分され、焼却されるそうです。
飼い主に持ち込まれる犬の理由の中に・・
『旅行へ行けないから・・』『最後を看取るのが嫌だから』『うるさいから』
『お金がかかるから』『大きくなりすぎた』
など、理由は様々でしたが、私には何一つ理解できませんでした。
また、私が一番衝撃を受けたのは、殺処分される犬猫が安楽死ではないという事です。
処分は、一般的に安楽死と思われているようですが(私もそう思っていました)
実際は、犬も猫もガス室に入れられ、短くても10分、長い時には1時間近くも酸欠の状態で、もがき苦しみながら死んでいくそうです。
人に飼われていた犬ほど、これから自分がどうなるのかわかるようで、最後の部屋
(処分室)に入るのをとても嫌がり、入口のところで必死になって踏ん張るそうです。
このことを飼い主に伝えても仕方が無いと言って後を去る人がほとんどなのが現状だそうです。
家族として犬とともに生活をしている私にとって、この本の内容は耐えがたいものでした。
理由はあるにせよ人間の身勝手な理由で飼われて、捨てられて・・
この本を読むことで、私自身、もっと犬に関する知識を学び、犬の尊厳ということについて考えるべきだと感じました。
家族である犬たちに最後まで責任を持ち、犬の尊厳を守ることは飼い主として当然のことです。
犬は癒しグッズではありません・・家族です。
今後も、犬と暮らす一日一日を大切にし・・
飼い主が私達家族で良かったと最後に思ってもらえるような飼い主になりたいと更に強く思いました。
そして・・
犬たちに癒されるだけでなく、私も犬たちを癒せる存在でいたいです。
今年は記録的な猛暑の年となりました。
まだまだ残暑が厳しいようです。
皆様、熱中症にはくれぐれもお気を付けください。