スタッフ全員で綴る連載コラム
Vol.172
2019年11月01日
2回目の登場になります。
セクレタリー・エステの矢澤です。
入社してなんと4年目になりました!
月日が経つのが早く感じる今日この頃です。
私は今、『ソシオエステ』という資格取得の為、月に4日間お休みをいただいて講習に通っています。
1年間という長いカリキュラムでまだまだ先は長いですが学ぶことの多さとまだまだ知らないことの多さに講習を受けるたびに刺激を受けています!!!
はてさて、、、
ソシオエステとは?
初めて耳にする方が多いと思います。
ソシオエステとは、人道的・福祉的観点から精神的・肉体的・社会的な困難を抱えている方に対し、医療や福祉の知識に基づいて行う、総合的なエステティックの事です。
エステの都、フランスが発祥です。
普通のエステとソシオエステの違いを簡単に説明すると、
普通のエステの目的は『美』。
それ対して、ソシオエステティックの目的は『生活の質の向上』です。
心の安らぎを回復する、自信を取り戻す、不安を軽減する、笑顔を取り戻す、人生に対しての希望を取り戻すことを目標としています。
ソシオエスティシャンが活躍する現場として産婦人科はもちろんですが病院等の医療現場、介護施設、刑務所、養護施設など多岐にわたります。
今回、私がソシオエステティシャンを目指すきっかけを皆さんにお話ししたいと思います。
私は人が好きです。私は物心付いた時から人と関わる事が好きでした。そして何より手が分厚くてムチムチしています。
高校生の時に私は福祉の道に進もうか、エステティシャンの道に進もうか悩んだ時期がありました。そのきっかけになったのは私の祖父が影響しています。
私が産まれる前に祖父は脳梗塞を経験し、その際に右半身に麻痺が残りました。元々祖父は負けず嫌いで人一倍頑固な性格だったので、脳梗塞になり、右半身が麻痺してしまったことを病室のベットの上で知った際、私の母に「もうこんな体になってしまって、私は死んでしまいたい。」と言っていたそうです。母はその時に丁度臨月でお腹の中に私が居ました。
「おじいちゃん。そんな事ないよ。これから産まれてくるこの子もおじいちゃんに会いたがっているよ。」と母は祖父を励ましていたと聞きました。
私が産まれてからはいつも家に祖父母がいて、祖父は体に麻痺がありながらもよく遊んでくれて、とても可愛がってくれました。
幼い時から祖父と一緒に生活し、祖父の障害を理解できるくらいの年齢になってから私は母から祖父の手や足のマッサージを教わり、毎日祖父の手をマッサージしていました。本当に簡易的なマッサージしか出来ませんでしたが、祖父はマッサージすると無器用な笑い方でとても喜んでくれました。『魔法のやわらかいてだなぁ。』と言って喜んでくれる祖父が私にはなんだか子供ながらに愛おしく感じたのを覚えています。
近所では怖くて有名な祖父でしたが私にとっては愛情をたくさん注いででくれる大好きなおじいちゃんでした。
私が中学3年生の冬に祖父は亡くなってしまいました。私の心の中で今まで感じた事のない深い悲しみと同時に、亡くなってから祖父がどんな思いで人生を過ごしてきたのか気がかりで仕方ありませんでした。
そんな、祖父のお葬式の時「こんなに孫に泣いてもらえて愛されてとてもいい死に方をしたね。」と参列して下さった方が言ってくれました。その時はどういうことなのか理解できませんでした。
ですが、祖父は亡くなる最後の日まで家族と一緒に笑いあって、好きなものを食べて、自分の選んだ服をきて、一緒に過ごす家族が居ました。亡くなっていく方みんながみんなそうではないと気が付いたのは私が高校生になってからです。
人の生活を助ける福祉の道、人をマッサージで癒すエステティシャンの道。高校生の時に私は祖父の経験から自然とどちらかの道を進もうと決意していました。どちらもとても魅力的に感じましたが、その際にソシオエステのことを知りました。
心の中で私は「これだ!」と思いエステの道に進みました。
ですが、その時はまだ日本ではソシオエステの認知度が低く、『ソシオエステを仕事として』と考えるとまだまだ駆け出しのエステティシャンだった私には生活を成り立たせる力がありませんでした。
これからきっとソシオエステティシャンが活躍できる時代が来る。そう信じて出来るだけ技術と知識を増やしておこう!!と思い今日に至ります。
入社して4年。
あおぞらでたくさんの患者様の施術に入らせて頂き、このクリニックでエステが出来ていることに本当に感謝しています。
これからも患者様に心身共に癒しを提供していきたいという思いと同時に、患者様一人一人にこれからの子育てを少しでも前向きになって頂けたらと日々施術に入っています。
私が講習を受講するにあたって、あおぞらに来ていただいている患者さんにとって何かをプラスの気持ちを一つでも残せていけたら、、、と思う今日この頃です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。