スタッフ全員で綴る連載コラム
Vol.191
2021年06月01日
皆さんこんにちは!レストラン阿部です。
梅雨が間近に迫って来ましたね!私は毎年この時期になると思い返すことがあります。
数年前、私は衝撃の出会いをしました。まさに晴天の霹靂。我が家ではありえない事が起きたのです。
ある朝、私が居間へ行くと兄と兄嫁、父母が集まっていました。何事かと近づいた私は思わず叫びました。兄の大きい手のひらに居た薄茶色のソレ。
そう、猫です。
毛玉かと思うくらいの産まれたての子猫が居たのです!
なぜ「衝撃」なのかと言うと我が家では犬かウサギしか飼った事がありませんでした。母曰く、猫は襖や壁を引っ掻くからダメだと頑なに言い続けており、たったそれだけの事ですがきっと我が家には猫との縁はないのだと思っていました。ですが居たのです、猫が、我が家に…!
その子猫は兄の仕事場に産み捨てられたようで、発見した時にはその子猫以外にも数匹居たようです。しかし生きて我が家へ来れたのはその子猫だけでした。まだへその緒も着いた状態だった小さな命。
スポイトでちまちまとミルクを飲むその姿はなんとも形容しがたく……とにかく頑張って!生きて!と願うばかりでした。
その日より子猫は家族みんなで甲斐甲斐しく育てました。
私が1番協力したのは母と力を合わせたトイレトレーニング。よちよち歩きが出来るようになり、そこそこ広い範囲を移動できるようになった頃、ご飯後に物陰で粗相することが多くなりました。
クセになる前に何とかせねばと、私が母と共にしたのは「猫がご飯を食べたらトイレするまでケージで待機させよう!」作戦。(我が家流なのでこれが正しいトレーニングとは限りません)
可愛い顔で出してとアピールされても、とにかく心を鬼にして「ダメだよちゃんとトイレが終わったら遊ぶんだよ」と話しかけ、トイレができた時には私と母でうるさいくらいに褒めちぎりました。「なんていい子なんだ!」「天才か?!」「君は最高だ!!」などなど……子猫相手に大人二人でシュールな光景ですね(笑)
そのおかげ(?)か短期間でトイレトレーニングが終了し、猫自らトイレ前や、トイレ後に私達を呼んで来るようになっていました。愛らしいですね。そんな私達を見た姉が言った一言は「いいな。猫ちゃんは。トイレしてこんなに褒められて」でした(笑)
その後も紆余曲折ありながら、手のひらサイズだった命は今や5kgの大人猫です。大人になりふっくらした猫。モフモフのお腹はお日様のようないい匂いで、お腹に顔をうずめるとやれやれ…みたいな顔でお腹を差し出してくれます。私の1日の疲れが癒える瞬間です。
きっと猫からしたら人間はみんなトイレをしたら喜び、時折自分のお腹の匂いを嗅ぎに来る生き物だと思っていると思います(笑)
ちなみに…。初めは猫嫌いを疑われた母ですが、猫をお迎えして良かったのか改めて聞くと
「猫ってこんな小さな体で家族一人一人の心に寄り添ってくれて、心を癒してくれる事に発見と驚きと感謝だよ」と言っていました。
そうなんです。家族の誰かが体調不良や落ち込んでいれば必ず傍で寝てくれる猫は我が家の保健室状態(笑)
母もしっかり癒されているようです♪
まだまだ話したいことは沢山ありますが……。
最後に1つ。我が家の猫こと、長いしっぽが魅力な「えんも」ちゃんですが、名前は兄嫁が考えてくれていて、男の子だったら、「えん」女の子だったら「ゆかり」になる予定でした。(産まれたての猫は性別が判断しにくいそうです)それを聞いた私は「性別決まるまでの名前は…縁もゆかりも無い…いや、縁もゆかりもあってほしい!」それを聞いた姉が「じゃぁ、えんもゆかりも…略してえんもだね」という経緯で性別が決まるまでの仮称がきまり、その仮称がそのまま板に付いてしまい、えんもという名前になったという、兄嫁さんには申し訳ないような…でもみんなで決めたような…そんなエピソードがあります(笑)
私達家族に縁もゆかりもなかった猫。
それを縁もゆかりもある関係にしてくれたキュートな一匹の猫は、我が家のかけがえにない存在になっています。
私は今実家を出ており、頻繁には帰れないのでなかなか会えていません……。今度帰れる時には沢山のちゅ〜ると猫砂を買って帰ろうと思います。それまで待っててね!猫ちゃん!